人材・組織に関わるコラム column

2011年09月
語学力だけでは通用しない!アジア新興国で活躍できる
グローバル人材の要件

アルー株式会社グローバル企画室リーダー 孔 令愚

埼玉大学工学部卒、日本大学大学院にて、グローバルビジネス研究科修了、経営学修士取得。日本マクドナルド株式会社に入社し店長として年商3億円の店舗運営に携わった後、大学院にてMBA取得。その後、人材開発コンサルタントとして、育成体系構築や、講師登壇を務める。2008年より、ASTD(American Society for Training & Development = 米国人材開発機構) International Japan リーダーシップ開発委員会メンバー。

アジア新興国で活躍できるグローバル人材になるためには

弊社の独自調査結果(「グローバル化に対する中堅社員の危機感」30-39歳中堅社員意識調査)のように、新興国で活躍することに対して不安を抱く日本人が相当数おり、欧米では成功しても中国や東南アジア、インドといったアジア新興国では苦戦する中堅社員の話をよく聞くことがあります。ではなぜ欧米で通用する人材がアジア新興国で通用するとは限らないのか?そしてアジア新興国で活躍できる人材になるためにはどのような要件が求められるのか?本コラムでは、グローバル企業のHR責任者としてアジア各国で人材育成に携わった経験があり、現在もプロのトレーナーとして上海を拠点にアジア全域で活躍するシンガポール人のKarina Lee女史にインタビューしてヒントを探りました。

ローカルの文化スタイルを自分のものに出来るかどうかがカギ

孔 : 欧米ではうまくいっても、中国や東南アジアといった新興国では苦戦する日本人ビジネスマンの話をよく聞きます。この違いは何でしょうか?

Karina Lee女史: アジアは英語があまり通じないのでよく言葉のせいにする人もいますが、そもそもアジアにはアジア独自の文化があり、まずはそこの違いを理解する必要があります。そして、アジアで成功するためには現地の文化を受け入れるだけでなく、自分でも現地人と同じことは出来るようにならないといけません。異文化の理解と受容は確かに重要ですが、それだけではまだ不十分なのですね。例えば中国では日本のように事前に綿密な計画を立てるようなことはしません。優秀な日本人マネジャーはそれを理解し、中国人の部下がそうすることを認めますが、自分自身のスタイルが依然として「事前に綿密な計画を立てる」ままだと当然不具合が生じてしまいます。すなわち自分自身の仕事のスタイルまで必要に応じて中国式に切り替えるという能力が必要になってくるのです。確かにローカルの文化スタイルを頭で理解するだけでなく、「自分も出来る」ということがポイントなんですね。

良い悪いではなく、元々そういう文化であると考える

孔 : Karinaさんが中国に来てからご自身のスタイルを変えたことはありますか?

Karina Lee女史: 私が上海に拠点を移してから5年が経ちますが、中国に来て次の3つのことを学びました。
1.物事を進めるときは形に捉われずフレキシブルに進めること
2.中国では何事も交渉可能であり、駆け引きが必要なこと
3.大事なことは自分から細かく確かめること
シンガポールに居るとき私は駆け引きが嫌いで交渉事が得意ではなかったが、中国に来てからは何事も駆け引きが出来るようになりました。

孔 : それは意外ですね、どんなことがきっかけでしょうか?

Karina Lee女史: ある日洗濯機が壊れて業者を呼んだのですが、修理の相場が分からなかった私は「200元以下なら修理してくれ」と言ったところしっかり200元を請求されました。後で聞いたら修理代は半額程度で済むのですが、彼らは私が200元まで払えると思ったので足元を見て上限の200元を請求してきたのです。それから私は初めから手の内を見せないよう駆け引きすることを覚えましたね。

孔 : なるほど中国の業者も油断ならないですね(笑)

Karina Lee女史: そうなんですよ。でもそれは足元を見る彼らが誠実ではないと考えるよりも、元々互いに駆け引きをする文化であると考えたほうがうまくいきます。私もシンガポールに居た頃は価格交渉で足元を見るのは誠意がないと思っていましたが、ここではあくまで文化が違うのでどっちが良い悪いではなく自分に必要なことを取り込むことが大事ですね。

ゲームのルールを理解して現地人に勝つことを考える

孔 : そうしますとKarinaさんも中国に来てからは中国人のようにどんどんアグレッシブになっていきますね。

Karina Lee女史: でも彼らと全く同じやり方では結局彼らに勝てません。中国でのゲームのルールを理解したうえで彼らの出来ないことをやって彼らに勝つことを考えることが必要なんです。一つの例として、中国のレストランでは注文した料理が出てこないことがよくありますが、ここで中国人は強気な態度に出て店員に催促をします。でもみんなで店員にプレッシャーをかけても結局は同じですよね。私ならここはあえてソフトに出て店員に「このお客さんはいい人だ!」と思わせるんです。そうすると他の中国人客には結局待たせることになっても私のほうには優先で料理を出してくれるんです。・・・

現地のスタイルを取り込みつつも自分の文化の強みは活かす

孔 : 中国人のスタイルを身につけることの重要性はわかりましたが、逆に中国に来てシンガポール人としての強みが活かされたことはありますか?・・・

先入観を持たないアメリカ人は意外にも適応が早い

孔 : Karinaさんは中国で色々な国の人を見てきたと思いますが、どんな人が成功していますか?・・・

孔 : 最後に日本人が中国で活躍するためのヒントを教えてください。・・・
※ 本コラムは【抜粋版】となります。全体版をご希望のお客様は、下記の「資料請求」ボタンよりお申込みください。フルバージョンの資料をご案内させて頂きます。
Karina Lee女史 プロフィール
Karina Lee女史  

シンガポール出身、中国系シンガポール人。ラ・トローブ大学(オーストラリア) 教育学部卒業後、バーミンガム大学(イギリス)にてMBAを取得。CONCHIUS SHANGHAI-『フォーチュン500』企業の管理職研修向けシニアトレーナーを担当。MOLEX FAR EAST SOUTH PTE LTD- 地域マネジメント研修部門、アジア太平洋地域の様々な管理のトレーニングコースを担当。ADVANCED BUSINESS MANAGEMENT CONSULTANCY PTE LTD -マーケティングマネージャーとして戦略的な計画や戦略立案、市場開発を担当。RV MANAGEMENT SERVICES (MYANMAR) -トレーニングセンターマネージャとして、ミャンマーにおける市場分析、顧客関係の研修プログラムを開発・運用、など。

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